代表的日本人
- 作者: 内村鑑三,鈴木範久
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1995/07/17
- メディア: 文庫
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内村鑑三の選ぶ「日本人」の特性をよく表す人物5人についての伝記。よい風に言えば武士道の極み、道徳の極みにいる人物、悪く言えば極端な人物ばかりである。そして、これらの人物を通して西欧のほうにばかり目が向いている日本を批判している。
新渡戸稲造の武士道と比べるとこちらの方が主観的な気がするので個人的には武士道の方が好き。でも言ってることは大方正しいと思う。5人中3人(上杉鷹山、中江藤樹、二宮尊徳)の例では私利私欲を捨て、節制を徹底することによって繁栄する様を描いて、これは全て民主主義の原理に反するものであると書いてある。
この方法が現在の世の中に当てはまるかどうかは分からない。もちろん、そのまま当てはめようとしてもだめだろうけど、学ぶものはあるのでないかと考えさせられました。
しかし、徹底した節制は俺にはどう考えても無理だな。せいぜい過剰な贅沢を控えるぐらいか。