とりあえずアメリカ帰ってから今まで読んだ本の雑感

きちんと生きてる人がやっぱり強い! (KAWADE夢新書)

きちんと生きてる人がやっぱり強い! (KAWADE夢新書)

ザ・親父の推薦書。こういう「こう生きるべきだ」とか「この生き方こそ正しい」とかいう本ってたくさん読んでると正直疲れる。というか説教くさい。言ってることは正しいと思うんだけどね。

しかし、こういう本に納得して心から改心する人ってどれくらいいるんだろうね?例えば、もし自分がきちっと生きているっていう自負があるなら多分こんな本を読む必要はないし、こういう本は手に取らないと思う。もし自分がこの本にある「きちんとした生き方」をしていなくて、それでも自分は自分の生き方で満足してると考えてるならこの本はウザイ説教でしかないだろうし。オレの推測だとこの本を手にとって読んでみて本気で感心する人ってちゃんと生きているつもりだけどいまいち自信がないとか、自分はちゃんと生きているけど周りがちゃんと生きていないと思ってる人とか、人生に迷ってる人とかそういう人ばかりだと思う。とりあえず参考に全部読んだけどそこまで感心はしなかったな。


風の男 白洲次郎 (新潮文庫)

風の男 白洲次郎 (新潮文庫)

この人の一生も面白かったけど、この人の魅力から人の魅力ってなんだろうと結構考えさせられた。白州次郎がどういう人であったかという所を読んでいたとき最初は正直いい印象は全くなかった。ただの気難しい変人ではないかと。そしてそれを歴史的なことをしたもんだからきれいな言葉に言い換えて無理やり魅力にしてるんじゃないかと。でも、よく考えてみたらよく知らない人がするとただ変だなーと思うけどよく知ってる人がするとこれはこの人だからいいんだよとか思う瞬間は結構あるし、そういう意味では俺が「気難しい変人」と思った白州次郎の一面も彼をよく知っている人から見たら彼の魅力の一つなんだろうなと。実際作中には「これは白州次郎だから理解された行為であって他の人がやっても」というような文があったしね。そう考えて読むと面白い本でした。


遺伝子と運命―夢と悪夢の分岐点 (ブルーバックス)

遺伝子と運命―夢と悪夢の分岐点 (ブルーバックス)

これは面白かった。遺伝子の今ある知識でできること、できないこと、できるかもしれないけどたぶんできそうにないこととかがきちっと説明されている。対象が研究者じゃないから生物学の知識が乏しくても分かりやすく書いてある。遺伝子が人の人生にどう影響を与えるかというのは高校のときに「性格の97%は遺伝子で決まる」という説があると習ってから途切れ途切れながら考えていたことで、俺の考えでは遺伝子は人の体(脳を含む)がどう作られるかを決めているわけだから、環境にどう反応するかは遺伝子によって決められている。でも体というのは環境に対する反応で変わるものだから環境の影響を無視して遺伝子だけで人生がきまるなんてことはない。で、この本にも似たようなことが書いてあったので俺の考え方もそれほどずれてはいないという確信が持ててよかった。


さて、日本から持って帰ってきた本はあと5冊ぐらいあります。とりあえずジックリ読みます。