ささやかな勝利

ルビーはよく俺のパソコンの邪魔をしに来る。まぁ、画面見ながら頭なでなでしてやるぐらいは出来るのでそれぐらいはいい。しかし、たまにニャーニャーかまってほしいサインだしまくられてウザイ。まぁ、それも椅子を引いたらちょこんと俺の膝に飛び乗って来る可愛さがあるから耐えられた。


だが…


最近は椅子を引いてもちょこんと俺の膝に飛び乗ってこない。じっとこっちを見てやがる。寂しいから俺が抱きかかえて膝の上に乗せると待ってましたとでも言うようにゴロゴロ唸って気持ちよさそうにしてやがる。く、自分が可愛いからって人間様を舐めてんじゃねーよ、小動物。かまって欲しいならせめて俺の膝にジャンプするだけの芸は見せやがれ…


ってことで昨日ルビーが俺の部屋にニャンニャンいいながら寄ってきたとき、俺は椅子を引いてルビーとにらめっこしていた。ツブラな瞳が俺に撫でてくれと訴えかけているが惑わされていてはいけない。いくら可愛いからといってもこいつは小動物。人間様との立場の違いを今思い知らせてやるのだ。そしてにらみ合うこと一時間…じゃなくて3分。ルビーが俺の膝の上に乗ってきた…


勝った


…( ̄ー ̄)
ふ、やっと小動物の自覚が芽生えたか、ルビー。可愛いからって人間様の行動を手玉にとろうなど100年早いのだよ。仕方ないから撫でてやるよ、仕方ないからな…


手を伸ばした瞬間、逃げられた


…(´・ω・`)
く、フェイクとは、どこまで人間様を侮辱してやがるこの小動物。むかつくから追いかけて、抱きかかえて、モフモフしてからヒゲジョリジョリ食らわした。