使う!論語

使う!「論語」 (知的生きかた文庫)

使う!「論語」 (知的生きかた文庫)

確か去年あたりに読んだ「青年社長」の人が書いた本。立派なこと書いてますね。あまりに正論過ぎるけど。


書いてあることは、大体理解も出来るし賛同もできる。ただし、「夢はでかく持て」「志は常に高く」「毎日を120%に生きろ」「死ぬ覚悟で努力すれば夢は報われる」みたいなことを書いてあるのを見ると、やっぱり、「成功した人の本」っていう感じは否めない。


まぁでもこういう本は決まってこういうもんだ。しかし、こういう本を読むたびに思うんだけど、どういう人がこういう本を好んで買って読むのかな?と。というか、こういう説教本の存在意義はなんなんだろうか?と思う。あ、俺は親が送ってきたからとりあえず読んでるだけです。


この本のキャッチフレーズには「“小さな自分”から今すぐ抜け出す」って書いてある。っていうことは、この本を手に取るのは自分が小さな人であると自覚していて、それを変えたい人になると思う。だが、自分で小さな人って自覚している上でこんな本読んだら正直パンクすると思うんだけどな〜。だって、自分が小さいと感じるのはこういう「努力しろ」「人に尽くせ」「志を高くしろ」って正論が分かってるけど出来てないって場合が多いと思う。そして、分かってるけど出来ない人に対しての答えはこの本には乗ってない。さらに努力、さらに尽くす、さらに志を高く、それだけである。元々、自分を変えようって言う意志があって、それでも苦しんでるっていう人にはお勧めできない本だよな〜と思う。


こういう本が必要な人、というか読んで聞かせたい奴って言うのは、ワガママで、傲慢で、頑固で、悪いことを平気なことでやる奴だが…そもそも、そういう人はこんな本読まんだろうし、人に読めといわれて読んでも馬鹿馬鹿しいで一蹴するだろう。


まぁ、自分のあり方を振り返るってためにはある種の判断材料にはなるんだけどね。でもそれなら、これより本物の論語を読みたいな。